「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

数を打つって素晴らしい vol.1「数は嘘をつかない、つけない」

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 今日のブログの冒頭に貼ってある写真は、僕が自分で作った曲を管理しているExcelシートの一部を拡大したものです。ずらりと曲にID番号が振られていますね。2列ある日付のうち左列が制作開始日、右列が完成日です。右列が空欄なのは、現在制作継続中。(ここより右列には、クライアント名や曲名があるのでごめんなさい)「数を打つ」のイメージとして貼りました。

こんにちは、作曲家のペンギンスです。

 前回、「音楽の質」と「提案の質」は違うという話をしました。質というのはとにかく判断基準が人それぞれなところがあって難しいですね・・・。それに対して、量のわかりやすさはすごいです(笑)。1と100で1のほうが多いという人は一人もいません。このシンプルさがいいですね。

 僕が年間100曲作ると決めたとき、もちろん色々な迷いはありました。「100曲作ることより、何曲採用されたかが重要では?」「80でも120でもなく、100という数字には合理的な根拠があるのか?」「数を追うとしても、曲数である必要はあるのか?ほかの数を指標にできないか?」などなど。

 でも最終的に100曲完成させるという数を追うことにした上で、一番大きかったのは気持ちの問題でした。難しいビジネスプランのようなものを作って、それを実行しようとしても、僕程度の人間だと、実行できないっす。だから曲を作るというシンプルな仕事にしぼり、そしてそのゴールは100曲作るという「POPでキャッチーな目標」に設定しました。

「100曲作ることより、何曲採用されたかが重要では?」→それは完全にその通りです。でも問題は、採用数って自分でコントロールできないんですよ。でも作る曲数は自分の努力で必ず達成できます。目標未達の時に人のせい、ましてやお客様のせいにしたくなかったんです。

「80でも120でもなく、100という数字には合理的な根拠があるのか?」→キリが良くて達成可能だからです。そして99や101では人間、やる気スイッチが入りませんが、100という数字にはやる気スイッチをを押す不思議な力があります。この数字に背中を押されなければ、50曲も作れなかったと思います。

「数を追うとしても、曲数である必要はあるのか?ほかの数を指標(KPI)にできないか?」→印税金額とか、採用率とか、他の指標も見てはいるんですが、全部共通してるのはやっぱり「環境に左右される」ってことなんですよね。なので自分の努力の目標としてはやはり曲数においています。

 クリエイティビティが何よりも大事な音楽づくりで、数に縛られるのは残念なことです。でも数を作らずにチャンスを掴めなかったらもっと残念だと思います。数に縛られるのではなく、数を利用して自分のエンジンを全開にすることができたら、音楽家として幸せなことだと思います。

【次回予告】
次回は「数を打つって素晴らしい vol.2」です。