「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

コーライトで役立った会社員生活の経験vol.1「問題解決志向のアプローチ」

f:id:PENGUINS_PROJECT:20141014133731j:plain

こんにちは、作曲家のペンギンスです。

 今でこそ専業の職業作曲家としてお仕事をさせてもらっていますが、実は2年ほど前まで僕は会社勤めをしているサラリーマンでした。都内某所のIT企業でスーツ着て名刺持っていかにもビジネスパーソンです的な日々を送っておりました。
 一念発起して会社を辞めて、コーライトで年間100曲作るようになってすぐ気づいたことがあります。

 「会社員生活、コーライトに超役立つ!」

 考えてみれば、会社というのは人間が集まってあるビジネス上、社会上の目的を達成するためにつくられたもので、コーライトも良い曲を作る、ヒットさせるというビジネス上、音楽上の目的を達成するために複数のクリエイターが集まったわけですから、目的のための集団という意味では、会社もコーライトも変わりないですよね。なので当然といえば当然なのですが、会社員生活で学んだことやその日々の経験はコーライトにとても役立ちました。
 その内容は大きくわけると次の3つです。

1.問題解決志向のアプローチ
2.プロジェクトマネジメント
3.顧客志向の考え方

 これらを今日からしばらく説明していきたいと思います。まず今日は「1.問題解決志向のアプローチ」について。

1.問題解決志向のアプローチ

 曲を作ったことがある人ならばわかると思いますが、曲を1曲、完成させるというのはとても根気がいる作業です。途中で煮詰まるときもあるし、忙しさに追われて長いこと中断してしまったりすることもあります。コーライトになってもそれは変わりません。ひとりでの作曲と比べ楽なこともありますが、逆にコミュニケーション、人間関係、データのやりとりなど、かえって大変な部分もあります。それでも途中で曲作りを投げ出したり、あるいは作曲家という生き方を投げ出すことなく、今日までやってこれたのは、この「問題解決志向」という考え方の方法論(アプローチ)のおかげがあるなと思います。
 「問題解決志向」というと小難しい言葉にも聞こえますが意味はめちゃくちゃシンプルで、「うまいことやりとげるために何ができるか?と常に考えて、行動しよう」というくらいの意味です。
 曲を作るとつまづくわけです。自分で作ったメロディーに納得いかなかったり、人に頼んだギターがイマイチだったり、途中で何がやりたいのかわからなくなったり・・・。コーライトでいうと、メンバーの意見が一致しなかったり、イマイチ複数のアイデアをうまく組み合わせられなかったり。でも、これらのことって「解決できる」んですよね。メロディーに納得いかなければ直せばいいし、ギターがイマイチならリテイク、どうしてもダメなら他の人に頼み直す。何がやりたいのかわからなかったら、人に相談するのもアリでしょう。コーライトも、ちょっとしたコミュニケーションの工夫や、相手の立場に立ってアイデアを出すことで、行き詰まりが打開できたりします。
 「目的を達成するために、何か邪魔なこと、困っている問題があったら、問題を解決しようぜ。そしたら、目的は達成できる」この当たり前の考え方が、意外と難しいんですよね。「xxだからできないよ」「xxだから無理だよ」と考える癖がつくと、目の前のつまづきをいつまでも超えられなくなってしまいます。そのうち曲が完成しなくなり、いつしか作曲家としてヒット曲を作るという夢を諦める・・・そんな風になってしまう人が多いこともよく知っています。コーライトだってそうです。「俺はコミュニケーションが苦手だからコーライトは無理」「ひとりで作れるからコーライトは不要」「一度コーライトに失敗したから、俺には向いてない」そうやってネガティブに考え始めれば、何も問題は解決しないままです。
 だからこそ、曲をたくさんつくり、その中からヒット曲が生まれ、作曲家として生きていく、というシンプルな目的が、なぜ達成できないのか考え、できない理由をひとつずつ取り除いていく。そんなふうに物事を捉えることができたおかげで、たくさんの壁を乗り越えていけた気がします。そもそも、コーライトという方法をとることにしたこと自体が、「クオリティが上がらない」「曲数が作れない」「モチベーションが保てない」といった問題を解決するための作戦のひとつでした。結果、僕はコーライトで年間100曲作ることができるようになりました。これはまちがいなく会社員時代にビジネスの現場で戦うために叩き込まれた問題解決志向のマインドが功を奏したのだと思います。

 コーライトで、作曲で、音楽で。問題解決志向はどこでもあなたを支えてくれます!

【次回予告】
次回は「コーライトで役立った会社員生活の経験vol.2」です。