「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

日本初のコーライト・ブログはじめました

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はじめまして、作曲家のペンギンスと申します。
J-POPの曲をつくる仕事をしています。

これまでも10年近くボカロP「PENGUINS PROJECT」として活動してきて、
PENGUINS PROJECTとしてのブログは持っていたのですが、正直ほとんど
更新はできておらず幽霊ブログ状態でしたw
これから改めてブログをやっていこうと思うのでよろしくお願いします。

なんのブログをはじめるんだ?ってとこなんですが、、、

日本初のコーライト・ブログです!

・・・。

はい。
色々説明が足りてない自覚はあるので(笑)、
第1回更新の今日は3つくらいお話をしたいと思います。

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「お前(ペンギンス)は誰だ?」
「コーライトってなに?」
「このブログはなんのために、誰にむけて書いてるの?」
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少々長いと思いますがお付き合いください。



+*+*+【1・お前(ペンギンス)は誰だ?】+*+*+

ひとことでいうと、プロのミュージシャンです。

世の中にはミュージシャンといってもいろいろいます。
・歌手(歌を歌う仕事)
・バンドマン(バンドでお客さんを楽しませる仕事)
・シンガーソングライター(自分で曲を作って自分で歌う仕事)
などなど。

そんななかで僕は「作曲家」という仕事をしています。

歌手が歌う曲、CMの音楽、映画やTVドラマ、アニメの音楽など
世の中にある曲はごく一部の民謡などを除けば、
どこかで作曲家が作曲して、世に出たものばかりです。
曲を作って、それが良いものだったら対価をいただける。
そういう仕事をしてます。

そんななかでも僕は「J-POPの作曲家」という仕事をしています。

アイドルが歌う曲、アニメの主題歌、TVドラマの主題歌、
声優さんが歌う曲、アーティストが歌う曲。。。
そう、「男女問わず、誰かが歌う曲」を作る作曲家です。

みなさんがカラオケに行って歌うような曲を作っていると
思ってください。

なんかちょっとイメージしやすくなりましたか?

※僕の経歴についてはこのブログにも別途プロフィールページがあるので、
そちらもご覧ください。

※あと一応Wikipediaもあるみたいです・・・
 最近ペンネームを変えたので、以前の「PENGUINS PROJECT」というペンネームのままですが。

さて、作曲家という仕事は何百年も昔からあるもので、
今でも多くの作曲家の先輩方がご活躍されています。
皆さま、少しでも良い曲を、少しでもたくさん作って、
少しでも多くの人に届けるために日々努力されています。

そんな中、私、ペンギンスの作曲方法には
ある特徴があるんです。
それが次の項目で説明する「コーライト」です。



+*+*+【2・コーライトってなに?】+*+*+

コーライトは英語で「co-write」と書きます。
動名詞にしてco-writingと呼ぶことも多いです。
曲を書くのがsongwritingですから、co-writingは
「一緒に曲を書く」といったような意味になります。

つまりコーライトとは「誰かと一緒に曲を書く」ということです。
とってもシンプルですね。

もともと、欧米ではコーライトで曲を作る作曲家が多かったようなのですが
これまで日本ではあまり普及していませんでした。
ところが、ここ数年でコーライトを武器に活躍する作曲家の方々が
ここ日本でも急激に増加しています。
あまり普及していなかった理由や最近増えてきている理由について
僕なりの考えもあるのですが、それはまた別のエントリで書くとして、
コーライトとは具体的にどんなものなのか説明させてください。

このブログを読んでいる方で、音楽に興味がない、という方は
少ないと思いますので、以下ある程度音楽の知識がある前提で
書いていきます。

誰かが曲を書いて、それを形にして、発表するまでには
多くのプロセスがあります。

・作曲(メロディーやハーモニーを考える)
・作詞(歌詞を考える)
・編曲(ドラム、ギター、ピアノなどの楽器で曲を構築する)
・ミックス(楽器やボーカルを録音して、音量や音色を整える)

コーライトというのは、こういったプロセスをひとりでやるのではなく、
何人かで協力してひとつの曲を仕上げよう、ということなのです。
とってもシンプルですね。

何人かの作曲家が集まって、「メロディーが得意」「リズムが得意」
「歌詞が得意」「歌を歌ったりギターを弾くのが得意」といった
ひとりひとりの長所を活かして、力を合わせて曲を作る。
そうすればひとりで曲を作るよりも良いものが出来そうですよね。
それがコーライトです。

Googleで検索してみると、コーライトという言葉ではまだまだ
検索結果がなかなかヒットしません(コライトと書く場合も多いですけどね)
ブログなどでもまだコーライトについて「だけ」書いているものは
見当たりませんでした。
そこで僭越ながら日本初のコーライト・ブログと名乗らせて頂いた次第です。

昔からコーライトしていた大先輩の作曲家は沢山いますし、
コーライトについてのブログ記事も見かけることはあります。
でも日々コーライトで曲を作りながら、コーライトを専門に取り上げる
ブログを書き続けている方が見当たらなかったので、始めさせて頂きました。



+*+*+【3・このブログはなんのために、誰にむけて書いてるの?】+*+*+

このブログはひとことでいうと、作曲する人のためのブログです。

・作曲をはじめようと思っているが、敷居が高くて始められない方
・趣味で作曲をしているが、コーライトに興味がある方
・プロとして作曲をしているが、最近業界でよく聞く「コーライト」について調べて辿り着いた方

などが、コーライトという手法に出会うことで最初の1曲を生み出すことができたり、趣味の音楽をレベルアップさせることができたり、プロとして時代に残る画期的で斬新な曲を生み出して頂ければ望外の喜びです。

さらにもっと正直に申し上げれば、

・良い曲を発掘して、世に出す仕事をされている
 「レコード会社や音楽プロダクション、音楽出版社の
  楽曲決定権を持つA&Rやディレクターの皆様」

にも是非読んで頂きたいというのが正直なところです。

コーライトで曲を作っているペンギンスという存在を認知して頂き、
コーライティングの文化やペンギンスの楽曲を、ご担当のアーティストに
是非ご活用頂きたいという趣旨もあり、このブログを始めました。
ですので、自分の本業である作曲の営業活動も兼ねていることを
初回に正直に告白しておきます・・・(笑)

A&R、ディレクター各位、どうぞお見知りおきを・・・(笑)

というわけで、音楽界全体の利益にも、私個人のメリットにもなるように
とにかく中身のあるまっとうなブログにしていきたいと思っています。
ボカロPとして9年以上、職業作曲家として2年程度やってきて
継続することの大事さを骨身にしみているところですので、
まぁ色々めんどい時とかあると思うんですが(笑)、続けていきたいです。

というわけで・・・・・・
よろしくお願いします!

【次回予告】
次回は「年間100曲って、どういう意味?」です