「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

雰囲気づくりが最大のディレクション

 こんにちは、作曲家のペンギンスです。今日は「雰囲気づくり」の話をします。僕が一番苦手なやつです(笑)。

 このブログでもずいぶんと理屈っぽいことを書いてきたので、「曲作りって難しいんだな」「音楽理論とかビジネス的なこととかわからないとコーライトできないのかな」とか思う方もいらっしゃるかもしれませんがそれは誤解です。むしろ大切なのはロジカルなことではなくて雰囲気だなーと思います。「なんか楽しい」「なんかワクワクする」「なんかテンションあがる」。そんな気持ちにコーライトメンバー全員がなっていたら、きっといい音楽が生まれると思います。
 というわけで、雰囲気づくりってすごく大事なんですよね。誰かの家でライティングセッションをしているとしたら、その場の雰囲気。どこかのリゾートでキャンプをするときの大自然の雰囲気。カフェでメンバーで雑談するとき、はたまたFacebookのMessengerでやりとりしているそのスレッドの空気。。。こういったものが総合的に影響しあって、コーライトの成功を左右している気がします。
 なので、ディレクションの仕事のなかには「雰囲気づくり」も含まれます。いや、一番大事な仕事といっても過言ではないかもしれません。初対面のメンバー同士がいたら気を遣い、内気な人とうまくコミュニケーションを取って意見を引き出し、なんか緊張してる空気があったら面白いことのひとつでもいって場を和ませる・・・そんな風にして人間同士の信頼関係を強めていける人は、とてもディレクション向き、コーライト向きなクリエイターだと思います。そして僕はこの「雰囲気づくり」がとても苦手です(笑)。もともとの性格が理屈っぽくて即物的というか、身も蓋もないところがあると自覚しているので、そのままの言動だとちょっとカドが立つんですね、はい・・・。なのでそこは意識的にコントロールして、なるべく柔らかく、堅苦しくなく、のほほんとしながらみんなと信頼関係を築きたいなーと思って日々コーライトしています。
 色々な音楽制作の場面の中でも、もっとも雰囲気に左右されるのがボーカルのレコーディングだと思います。歌はリスナーが一番しっかり聴こうとするパートで、なおかつシンガーの気持ちがそのまま現れるので、ここは本当に雰囲気作りが大事になってきます。歌うごとに、良いところを思いっきり褒めて、自分自身も明るくテンション高く、その曲をシンガーさんが好きになってくれるように一生懸命ディレクションする。・・・はい、苦手ですw。とはいえこれがうまくできる事がディレクター、プロデューサーへの道だと思うので、楽しんでクリアしていかないとですね。

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【次回予告】
次回は「曲作り中は悪人になろう」です。