「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

音楽理論で悩むあなたに「SoundQuest.jp」紹介してみる。

こんにちは、作曲家のペンギンスです。新年度はじまりましたね。まだ春なのに肌寒い日が続きますが、みなさま体調くれぐれもお気をつけください。

さて、ちょっと時間ができたので久々のブログ更新です。「最近ブログ更新してないなー、何か記事書きたいな、どうしようかな」と小一時間ほど悩んでいたのですが、やっぱり書くからには読まれる記事=みんなが知りたいと思ってることを書きたいなと思うに至りました。

で、僕のまわりでどんな声を聞くかな、と思い出してみると、前回、前々回と書いたような「コーライトする上での悩み」というのももちろんあるんですが、それ以外にも「作曲そのもの」に関する悩みもあるんですね。その中でも特に多いのが「音楽理論」です。「コード進行についてなにもわかってなくて、自分の曲がこれでいいのか不安」「自分の曲のキーもわからないのでコーライト相手に申し訳ない」みたいな声が多いです。

というわけで改めてそういう声と向き合ってみて、よしじゃあ音楽理論について僭越ながらブログを一筆・・・というところではたと気付くんですが。

・そもそも音楽理論がわからなくてなにか困ることあるの?
・音楽理論が「わかる」と「わからない」の境目はどこなの?
・音楽理論ってクラシックとジャズとポップスじゃ違うのでは?

とか、色々ツッコミたくなるんですね笑。

で、どうやら話を聞いてみると「自分で作っている曲に自信が持てない、まわりからなにやら難しそうな質問をされ焦る、どうやら音楽理論という名前のつくものがあり、それを知らないとなんか知らないけどヤバイらしい、だからとにかくその音楽理論とやらを教えてくれ!」というケースが多そうです。

つまり、落ち着いて考えてみると「自分がつくろうとしている音楽をよく理解して、自信をもって良い曲を作りたい」ということがゴールであるとわかります。

たとえばJ-POPならJ-POPで「そのとき自分が作りたい曲がどんなものかをあらかじめ理解する」こと、「それを実現するためにはどんな作曲の手法が似合うのかを判断する」こと、「実際につくりながら、ちゃんと作りたい曲が作れているかチェックする」こと、こういったことができれば、きっとうまくいきますよね。

そこで、今回のブログでは「主にJ-POPを作りたい人向けに、メロディーがすぐれ、全体のバランスのとれた良曲を作るために、知っておいて損はない知識」を紹介することにしました。逆にいうと良い曲が作れるならば別にわざわざ改めて学ばなくても多分大丈夫な知識です。とはいえ、僕もそうだったんですが基礎とされてる知識の中にもちょっとだけ知らなかった部分があったりして、そこを知るだけで作曲が一歩レベルアップしたりするので、改めて学んで、全部読み飛ばして1箇所だけ「ほぉ」と思えたら大収穫だと思います。

で、その紹介の仕方なんですが、今日ずっと1日かけて図で説明しようとしたりなにか映像で説明しようとしたりして「めんどいなぁ」と思っていたんですが。

忘れてました。大切なサイトを。
僕が説明するよりまず先にこっちを読んだほうが絶対いいサイトを。

soundquest.jp


こちらのサイト「SoundQuest」さん、激・おすすめです。

これは僕の尊敬する作曲家の友人である安楽謙一さん(安室奈美恵「Hope」などの作者)から教えてもらったんですが、いろいろな理論書、理論サイト、YouTube動画がある中で、これほどまでに本質的に、シンプルに、音楽理論というものをとらえなおし、現代の作曲のニーズの中で整理して再提示してくれているコンテンツはないです。

なので、まずはブログでこのサイトを紹介してみることにしました。このサイトを読んだ感想とか、そこで生まれた疑問があればどんどんコメント欄やSNS等で僕に教えてください。それをもとに必要があればまた音楽理論について語る機会をつくってみたいと思います。

なお、このサイトは一応「無料の会員制サイト」という形式になっています。現在の社会情勢を鑑みて2020年4月1日現在、特別に誰でも読めるようになっていますので、お試しするなら今がチャンスです。登録はこちらからできるみたいです(スクロールすると一番下に登録ボタンがありました)。

簡単に紹介すると、このSoundQuestは「3つのエリアからなる巨大なDTM・音楽理論サイト」です。Quest・Library・Channelという3つのエリアにわかれていますが、LibraryはDTMのプラグインデータなどの情報、Channelは掲示板で、理論を一方通行で教えてくれるのはQuestというエリアになってます。

で、ここで語られている音楽理論というのが、いわゆるクラシックやジャズの音楽理論ではなく「自由派音楽理論」というこのサイト独自の理論なんですね。

こう聞くと「おいおい、我流はいらねぇんだよ」「人と同じ理論で語るから理論なんだろ。他の人との会話の共通基盤にならないものは理論と呼べないよ」と思うかもしれませんが、ご安心ください。

この「自由派音楽理論」には、一般的な音楽理論が説明する内容が全て含まれており、既存の理論用語については、それを変えることなくそのまま使っています。独自に提唱される理論や、便宜上独自に開発された用語については必ず「独自である」旨を明記しています。なので、既存の音楽理論をリスペクトしつつ、現代のポップスの実情を踏まえ、さらに「作曲する」という目的から逸脱することのないように設計された、「現在進行形かつ現場実践重視の理論である」とお考えください。

僕も子供の頃から一応クラシック音楽をやってきて、ピアノを長年弾きつつ、いわゆるクラシックの譜面をベースにした考え方を中途半端ながら学んではきました。その中で感じていた違和感や、自分が大好きな音楽の中に出てくる説明のつかない快感みたいなものを、解き明かしたいという気持ちがありました。それが全てかなったわけではありませんが、SoundQuestさんのポリシーは、そういった僕の気持ちからしても納得のいく内容になっているので、おすすめです。

上記がサイトの入り口ですが、特に自由派音楽理論とは、という面について重点的に解説されているページはこちら

soundquest.jp


好きなところからつまみ食いで読むだけでも、「なるほどこれは良いことを言っている」とか「なんだ、こんなシンプルなことだったのか」という発見がいろいろあるのではないかと思います。

あと最後にもうひとつこのサイトの素晴らしい点を捕捉すると、「和声(コード)の理論だけでなく、メロディー、そしてリズムの理論をわかりやすくまとめていること」は本当に素晴らしく秀逸な点であると思います。音楽理論について語ります、解説しますといいながら、そのじつ「コード理論の表面だけ」をなぞったコンテンツのいかに多いことか。でも音楽本質はメロディーであり、さらにいえばリズムにこそ根元がありますよね?そこをストレートにとらえて、普遍的な内容にまとめていることは本当に尊敬に値します。

というわけで、はやくあったかくならないかな、と思いながら、お部屋でごろごろ(スマホからでも)ぜひ一度パラパラめくっていただければと思います。

おすすめです!

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