「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

南相馬へ行ってきた話。

 こんにちは、作曲家のペンギンスです。今日は先日行ってきた南相馬でのことをちょっとだけ書きます。

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 さる2月25日に福島県南相馬市にてボカロPとして「VOCALOID教室」に講師として参加させていただきました。
 これは2015年から毎年実施しているもので、南相馬市民情報交流センターにて地元の方(大半が小学校高学年から中学生、10名前後)を対象に、VOCALOIDの使い方を教えて、簡単な課題曲(僕が書き下ろしたもの)に歌詞をつけて、ボカロエディターでメロディーと歌詞を打ち込んでもらうというものです。
 当初はちゃんと打ち込めるか、歌詞を書けるかと心配していたのですが、実際には子どもたちはこちらの想像をはるかに上回る柔軟性とスピード、そして好奇心ではじめてのボカロを乗り越え、一日が終わるころには課題曲のメロディーの打ち込みはもちろん歌詞も全部自分で書いて、ボカロの声で歌わせてwavファイルに書き出すところまでできるという驚きのポテンシャル。
 企画も毎年レベルがあがりついに昨年はメロディーの一部を作曲してもらう企画も成り立ち、今年はこれまでの唱歌的な16小節の課題曲から、32小節のJ-POPへレベルアップさせましたが、難しい曲にも付いてきてくれました。
 毎年ここで「子どもたちは誰もがものすごい可能性を持っている、それを邪魔しないように、躓かないような手伝いをして見守っていればいいだけだ」という気づきを得て帰ってきます。何しろこちらから決して与えることのできない最大のリソース「好奇心」は彼ら彼女らの中に十分にあるのですから。あとは好奇心が動き出したときの環境を整えてあげればいいのだと思います。
 今年も独創性の高い歌詞あり、自由にメロディーを追加する子あり、と楽しい一日でした。また来年もできたらいいな。