こんばんは、作曲家のペンギンスです。
シリーズで紹介している「コーライティングの教科書」ですが今日のテーマは「オンライン、セッション、キャンプ。それぞれの風景」です。この本の中には「web上のやりとりで進められるコーライト」「海外での1day単位でのWriting Session」「伊豆でのコーライティングキャンプ」それぞれの風景がドキュメンタリー風に収録されています。これを読むとコーライトって何?という疑問に対する、単なる説明にとどまらない「一見にしかず」的な情報が得られるのでぜひ読んでみてください。
最先端の作曲法 コーライティングの教科書 役割シェア型の曲作りが、化学反応を起こす!
- 作者: 伊藤涼,山口哲一
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2015/04/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
今日のこのブログではそれらのドキュメンタリーの補足をしたいと思います。
web上、SNS上でのコーライトは僕のコーライティングの9割を占めています。ただ以前にもお話したのですが前提として一度は顔を突き合わせている仲が大半なので、オンラインでやりとりする段階では割とスムーズに話が進むという感じでしょうか。この本には「UNDO」という曲のコーライティングがweb上で進んでいくさまが掲載されていますが、これは途中にSkypeなどもはさみつつかなりガッツリとコミュニケーションを取っている感じですね。僕の場合相手の顔が見えない状態で声で会話をするのが(電話、Skype等)苦手な性格なので(もちろん必要ならばします)、しっかりと自分の考え方を整理してから一気にメッセンジャーなどで整理した長文にして伝えたほうがお互いに効率よく動ける気がしています。(このへんは文書ベースで仕事をしていた会社員時代のおかげかもしれません)ただここは世代によっても性格によっても何がコミュニケーションスタイルとして適切かは変わってくるので相手に合わせる気持ちも必要ですね!
そしてこの本の中ではhanawayaさんの英国での滞在がルポされている「海外での1day単位のWriting Session」ですが、この本が書かれた当時から2年が経過して日本国内でもWriting Sessionに日帰りで参加することが増えました!僕はまだ海外でコーライトしたことがないので日本国内でのスウェーデン作曲家、日本人作曲家とのライティングセッションくらいですが、個人的には1day単位のWriting Sessionはかなり好きなスタイルですね。家族持ちなのでキャンプほど負担をかけずに、かつ低コストで実施できる都内のトラックメーカー宅、あるいはレコードメーカーが用意したプリプロルームなどでのセッションはありがたいです。相手の顔も見えるし限られた夜までの時間で一気に仕上げるモチベーションも出ますし、良い方法だなと思います。この本を読まれた皆様もぜひ相手の作業場にいって作業するだけで立派な1day Writing Sessionですのでお試ししてみてください!
そしてコーライティングキャンプ。本書では2014年9月のキティ伊豆スタジオでのコーライティングキャンプがルポされています。名前が出ている人もイニシャルの人も基本全員知り合いのルポなのでコメントしづらいのですが(笑)、多分3年が経って今なら各自何倍ものコーライティング・ノウハウを身につけもっと自由に、レベルの高いコーライトを、楽しみながらできるな、という印象ですね。そう、キャンプはめっちゃしんどいけど、めっちゃ楽しいんです(笑)。濃密なコミュニケーションと厳しい制限時間が、クオリティの向上と生産性のupにもつながっていると思います。webでのコーライトも、キャンプと同じノリで出来るかどうか?それがwebでのコーライトの成功基準なんじゃないか?とすら思います。キャンプ最高。打ち上げ最高です。
いかがでしたでしょうか。オンライン、セッション、キャンプ。それぞれの風景を本書に沿って紹介してきました。とにかく百聞は一見にしかずです。本書を読んで、このブログを読んで、あとは実際に是非、コーライトにトライしてみてほしいと思います。