「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

「コーライティングの教科書」紹介 vol.5「コーライティングメンバーの見つけ方」

 こんばんは、作曲家のペンギンスです。
 何回かにわたって「コーライティングの教科書」の紹介をしてきましたので、そろそろ「僕も私も実際にコーライトしてみたいな、でも誰とコーライトすればいいんだろう・・・」という気持ちになっている人も多いのではないでしょうか。そこで今夜はコーライティングの仲間を見つける方法について考えていきたいと思います。

 音楽経験のある方なら、一度は「バンドメンバーを探す」という行為をした経験があるのではないでしょうか。リハーサルスタジオのロビーなどによく「当方ギター、ベース。ボーカルとドラム募集中」といった張り紙がありますね(最近では個人情報保護の観点からファイルに入れてあったりして驚きました)。コーライティングの仲間を見つけるといっても、基本的にはバンドメンバー探しと同じ「人探し」なので肩に力を入れる必要はありません。探しましょう見つけましょう、はい終わりです。

 とはいえ、バンドメンバー探しとコーライティングメンバー探しでひとつ大きく異なる点といえば「バンドというコンセプトと比べると、コーライティングというコンセプトはまだまだ知らない人も多いよね」ということでしょう。なのでおそらくリハーサルスタジオにバンドメンバー募集に混ざって「コーライティングメンバー募集」と張り紙をしても、あまり人が集まらない気がします(集まったら全力で謝ります)。
 やはりコーライティングというのは作曲するという行為であり、それは基本的にいまどきDAWと向き合うインドアな行為なので、メンバーはそれなりにDAWと近い人たちというか、コーライティングというコンセプトを理解してくれそうな場所、界隈で探すのが良い気がしています。

1.山口ゼミに入る
 これはまぁ・・・義理から言っても論理から考えても1番はこれです(笑)。リンクを辿ると僕が卒業生の声とかいって偉そうなコメントを載せているのでちょっと気恥ずかしいのですが(笑)、日本で唯一コーライティングを基本とした作曲家の養成をしている場所なので、まずここを紹介するのが筋ではないかと思います。

tcpl.jp

 音楽を学校とかセミナーとか、何らかの形で「学ぶ、習う」ということに対する抵抗感がある気持ちは分かります。音楽なんて勉強するもんじゃないということばは一片の真実がありますし、受け身な人にチャンスが巡ってくることはないと思います。ただ考え方を変えて、学校に入るとか、教えてもらうという発想ではなくて、業界への入り口として、ある種の制度として受け入れてみてはどうでしょうか?お笑いが好きなのでまたお笑いの例えをしますが吉本興業に入るにはNSC(吉本総合芸能学院)に入学するのが今は基本らしいです。昔は師匠について弟子になるという落語の世界の延長だったわけですがダウンタウンさんがNSC1期生でそこから仕組みが変わったわけですね。で、ダウンタウンがお笑いの学校出てるからカッコ悪いのかと言えばもう論ずるまでもないわけで、良い道見つけようということに尽きるのではないかと思います。以上です。おすすめです。

2.soundcloud、クレオフーガなどの音楽系コミュニティサイト
 世界的な音楽専門サイトであるsoundcloudは超メジャーアーティストから気鋭のインディーズクリエイターまで、多種多様な音楽が極めてハイレベルに発表され続けています。いわば音のYouTubeですね。ここで世界中のクリエイターと交流を深めることができればコーライティングのチャンスは非常にたくさんころがっているのではないかと思います。

soundcloud.com


 いっぽう日本ではクレオフーガがコーライティングを積極的に後押ししてくれていますので、こういったサイトを利用されるのも良いかと思います。

creofuga.net


3.音楽仲間とコーライティングを始め、徐々に人づてにコーライティング仲間を広げていく
最後になりましたが古今東西を問わず普遍の方法は「ツテ」です。人の紹介をたどって僕も随分と色々な事務所の方とコーライティングさせていただきましたし、時には国境を超えたコーライトもありました。やっぱりwebで一斉に探すよりも運命的な出会い、ご縁に恵まれて良いコーライトができました、という時もあります。なので是非みなさんも身の回りの方からまずはコーライティングの輪を広げていってほしいなと思います。

今回は以上です。

最先端の作曲法 コーライティングの教科書 役割シェア型の曲作りが、化学反応を起こす!

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