「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

Session Day1 感想

おはようございます、作曲家のペンギンスです。
2日目の朝は早く目が覚めてしまいました。
時間があるのでスウェーデンコーライト初日の感想でも。

1.雑談大事
僕のコーライトメンバーは歌えて歌詞が書けるプロデューサーと、歌えてトラックが作れるシンガーの2人。合計3名。
10:30にスタジオ入りして、まずは雑談したのですが、これはやはり事前に聞いていた通り雑談はとても大事だなと・・・
やはり初対面だと相手がどんな風な感じ(曖昧ですが笑)の人なのか、とかどんなキャリア、どんな音楽の好みなのか、とかすぐにはわからないので、会話を通じてなんとなく把握していくのが非常に大事だなと思いました。そこで作戦を簡単に練りつつ、12時くらいから曲作りを始めたので、うまくいったなと思いました。

f:id:PENGUINS_PROJECT:20181030154257j:image

2.リファよりも瞬発力
日本のコーライトだと定番のリファレンス楽曲決めですが、少なくとも昨日はあんまりしませんでした。J-POPや洋楽の結構有名なヒット曲から2,3曲だけ一緒に聴いて、その場でトラックメーカーがビートを簡単に作り(Spliceを多用してました)、僕がキーボードを弾き始めてちゃっちゃとコード進行を作り始めた感じ。それに合わせて僕が歌ってトップラインを作っていきました。そこで止まらないこと、思いついたアイデアを即行動に移していくことがとってもとっても大事だなと思いました。スタミナ大事!

f:id:PENGUINS_PROJECT:20181030154345j:image

3.楽器ができることの大切さ
セッションをハイ・スピードで進めて行くのは有名な話ですが、どこが速いんだろうな?と思って観察してると、話はシンプルで「判断が早い&歌と楽器が上手い」というところに尽きるなと思いました。その中で歌は正直、なかなか日本人から見てると「これは何か越えられない壁でもあるのか」と思うくらい歌がうまいので、日本人的には判断が早い(前述の「瞬発力」とほぼ同じ意味)と、楽器が何かパッと弾けると良いんじゃないかなと思いました。英語も大事ですが、鍵盤、ちゃんと弾けてよかったです。

f:id:PENGUINS_PROJECT:20181030154452j:image

4.段取りよりも察する力
今回迷っていたことのひとつに「最初からプランニングして、効率よく進めていくか、それともその場でのフィーリングや相手の気分を優先してエモーショナルにやっていくか」というのがあるのですが後者を選んでみました。その結果16時に飯を食いにいくまで根を詰めて一気にやって、それから19:30くらいまで歌詞を一緒に考えるという感じになったのですが、それでよかったのだろうな、という気がします。何か段取りとか、一歩引いた目線で何かを言うことって、夢から覚ましてしまうような側面もあるので、没頭する感覚は大事なのかなと思いました。
同時に、段取りよりも大事なこととして、察する力というのがあるなと思いました。16時から17時くらいまでずっと歌詞をみんなで作っていたんですが、なんかこう、出来上がっている箇所を何度も歌い直していて・・・僕は「これなんだ?」とちょっと正直不審に思っていたのですが。なんとなく空気を察すると「お前だって英語しゃべれるんだし歌詞のアイデアをくれよ」という風に言われてる感じだったんですね。どこかで「英語の歌詞は任せちゃおう」と勝手に思っていた自分を反省して、一緒に英語の歌詞を考えました。察する力というのは日本的なものだとよく言われますが、普通に、相手の気持ち、現在のチームの状況を察する力というのはどこでだって大切だなと思いました。

f:id:PENGUINS_PROJECT:20181030154503j:image

19:30ごろセッション終了。クタクタに疲れ果ててストックホルムシティーをあとにした僕がAirBnBを借りた地元の駅に降り立つと、今朝降った初雪が真っ白に残っていましたとさ。
おつかれさまでした。