「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

自分の意見は自分の口から言おう

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こんにちは、作曲家のペンギンスです。

 前回から初めてコーライトした時のことを書いていますが、今回は反省編を。

 トップライナー系が2人、トラックメーカー系が2人と書きましたが、確か初日に対面の会話でだいたいの曲の方向性が定まったあとは、次回の対面セッション時にメロディー案を各自が考えたんですね。で、確かその場で出てきた案が3つだったんです。仮に僕のメロディーをA案、その他2つをB案、C案としましょう。
 正直、僕は3つ全部聴いた瞬間に自分のメロディーが一番いいなと思いました。で、ここで何をしたかというと、その場にいた全体のまとめ役をしているディレクターの方に「この3案だとどれが一番いいと思いますか?」と相談して、聴いてもらったんですね。で、即答で「Aだね」という回答をもらって、そして僕らはA案で進めることになりました。
 でもそれからだいぶ経ってからそのディレクターと話していて「あの時はなんかプレゼンみたいなことして、人の力で自分のメロディーに決めて小ずるい奴だなぁと思った(笑)」という趣旨のことを言われました。
 これは確かにその通りで、みんなのメロディーの中で一番良いのは自分のメロディーだと思ったら、それは自分の意見として自分の口から言おうよっていう話なんですね。ここで力学みたいなことを利用して上の立場の人に聴いてもらって、予想通り自分と同じ意見で、それを利用して進めるっていうのは、ビジネスの世界ではよくあることだと思うんですが、クリエイターのマインドとしては、最初にやるべきはそこじゃないよね、まずは自分の曲に対する思いとして言おうよ、というのは今はよくわかります。

 ちなみに僕はこの件をその後数年間にわたり散々いじられたので、今では自分の意見ははっきりと自分で言うようになりました(笑)。

【次回予告】
次回は「コーライトで役立った会社員生活の経験」です。