こんばんは、作曲家のペンギンスです。
無事曲を作り終え、メジャーレーベルのディレクターの方をお招きしての視聴会を終え、楽しい打ち上げを経て、昨夜遅くに東京に帰ってきました。
一緒にコーライトしたチームメンバーの皆様、お世話になった町の方々、そしてわざわざ東京からお越しいただき全曲に向き合っていただいたディレクター様、皆様本当にありがとうございました。
今日もやらなきゃいけないこといっぱいあったんですがなんだか疲れてしまい録画したENGEIグランドスラムばかり見ていました。お待たせしてる皆様すいません。
今回のキャンプは実際にアーティストを担当しているディレクターから事前に楽曲の発注をいただき、その発注にこたえる形で全チームが曲を作りました。完成後の視聴会では発注をされたディレクターの方がその場で全曲を聴いて、純粋な音楽面はもちろんのこと、アーティストプロデュースの観点からも丁寧かつ詳細なコメントをいただきました。「正直思っていたよりも遥かにレベルの高い仕上がりだった」と総評をいただいたことが何よりも嬉しかったです。(業界の方ならお気づきと思いますが、これはとてつもなく貴重な機会です。通常はコンペに出しても何もリアクションがないのが普通ですから。。。)
さて、今回最大の反省点は「よい曲キャッチーな曲と、アーティストに合う曲は違うって何回経験したらわかるんだ俺のボケ!!!」という点に尽きます。
作曲家ペンギンスとしてポップミュージックに対しては当然一家言あるわけで、良い曲を書こう、売れ線のキャッチーな曲を書こうという気持ちが常にあります。そして職業作曲家として良い曲、売れ線のキャッチーな曲を書くことは当然求められており必要なんですが、実はこれは優先順位2位だな・・・と思ったという感じです。では1位はなにか?
それは「アーティストが今後歌うのに合う曲を書く」という点です。書くとすげー平凡な言葉にしかならないんですが、ここには2つの重要ポイントがあります。
・「今後」歌う曲を書く
作家あるあるですが、ターゲットアーティストの過去作は当然聴きまくり分析しまくるわけですが、その結果として一番やってはいけない「それはもうやったよ」という曲を書いてしまったというのが今回の失敗でした・・・そうではなくて、過去作を吸収し理解した上で、「この過去作たちの延長線上にある、次の1曲を提案する」ということがまだできていないと感じました。
・「合う」曲を書く
作家あるあるですが、絶対採用されたいので、自分の価値観なりに「最大限にヒットの匂いがする、キャッチーでポップでサイコーなミュージック!」を作ろうとするんですね。ただしここでも落とし穴があり、「何がサイコーかは時と場合による」という気持ちが薄れてしまっていました。渋い曲が欲しいときには渋い曲が正解だし、キャッチーなことよりも声を活かせること、年齢感が合っていること、アーティストブランドを毀損しないことのほうが重要なケースも多々有ります。自分の中のキャッチーのプリンシパルを曲げる必要はないけれども、相手に押し付けるのは間違っているということですね。
という点を反省しつつこれから直しです。がんばります。
みなさまキャンプ実況中継いかがでしたでしょうか?またのキャンプの際にはぜひ同じようにお楽しみいただければと思います。
またくるよー
【次回予告】
次回は「最初に出てきたアイデアに安易に飛びつくな!」です。