「年間100曲」ペンギンスのコーライトな日々

コーライティング(Co-Writing)で年間100曲を完成させ、職業作曲家としてメジャーアーティストに楽曲提供しているペンギンスが、毎日のコーライティングで想うことを書いてます。

コーライトってこんな感じvol.1「曲作り、を分解してみると・・・」

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こんにちは、作曲家のペンギンスです。

 前回まで3回にわたって、年間100曲、と数を決めて作曲量を増やすことの大切さを説明してきました。そして僕が多くの曲を作ることができているのは、ひとえにコーライティングという手法でたくさんの仲間たちと力を合わせているからこそです。今回からはいよいよコーライティングという手法について本格的に説明していきたいと思います。

 まず、コーライティングという言葉をここでは「みんなで力を合わせて共同で曲を作ること」という意味で使っています。海外ではそれが当たり前なので単にライティング(Writing)といえば実質コーライティングという意味で通じるようです。そう、とにかくコーライティングというのは「作曲」の一手法なんですね。
 さて、力を合わせて曲を作るということは、複数のクリエイターが異なる役割を果たすということになります。ここで「曲作り」と呼ばれている行為を分解して、そこにどのような役割があるのか見ていきましょう。

1・メロディー、コードを考える(いわゆる狭義の作曲)
2・歌詞を考える(作詞)
3・トラックと呼ばれるビートや様々な楽器の演奏、打ち込み(編曲)
4・歌を歌う(いわゆる「仮歌」)
5・ビジョンを示し、全体の進行を管理し、上記1-4をまとめる(ディレクション)

といった感じでしょうか。この分け方はざっくりと仮で分けたもので、当然ですがこれ以外の役割を担う人もいるでしょうし、この分け方に当てはまらないコーライティングも沢山あります。あくまで「曲作りというのは複数分野の合わせ技で成り立っているんだ」ということ自体を伝えたい感じです。その複数分野を複数メンバーで行うのがコーライティングの基本です。
 ちなみに、僕は1(作曲)をメインにたいてい5(ディレクション)も兼任していて、割とちょいちょい2(作詞)も自分でやるけど、3(編曲)はコーライトメンバーにお任せ、4(仮歌)はコーライトメンバーに歌える人を入れる場合もあれば、ギャラを払って仮歌さんに発注することもあるという感じです。
 コーライティングとは何か、そして曲作りにはどんな役割があるのか、少しおわかりいただけたでしょうか。次回からこれらの役割を掘り下げつつ、コーライティングの正体を少しでもわかりやすく伝えていけたらと思います。

【次回予告】
次回は「コーライトってこんな感じvol.2」です。